2009年7月21日火曜日

23.「平和」

眉毛の手入れは、必要なのでしています。長く伸びてくると、目に入ってくるので。

さて「平和」ときて、一番最初に思い出すのは「ラッパ・日佐丸」の漫才だ。
しゃがれ声でボケを連発する平和ラッパと、ツッコミの日佐丸。漫才のおしまいは、
日佐丸「こんなアホ連れてやってまんねん」
ラッパ「ほんま、苦労しまっせ」
日佐丸「それはこっちのセリフやがな」
ときて、ふたり揃って、
「はっはー、しゃいならー!」
と勢いよく一礼して舞台袖に引っ込むのだ。
子どものころから大好きで、よくマネをして「はっはー、しゃいならー!」とやっていた。平和ラッパはおかっぱ頭で細い眉毛に線のような細いつり上がった目、出っ歯と、鳳啓介をさらにぶさいくにしたような顔つきで、背広もだぼだぼで全く似合っていなかった。坂田利夫が出てくるまで、大阪を代表する「アホ」だった。
ところが、相方の「日佐丸」の方は、どうにも印象が薄い。しゅっとした好男子だったような気もするし、ちょっとおじさんだったような気もする。
実は「日佐丸」の字もよく覚えていなかった。それでWikiで調べてみて分かったのだが、ラッパ・日佐丸というのは何代か続いているのだ。僕が知っている平和ラッパは2代目で、これが一番長かったらしい。相方の日佐丸は、その2代目ラッパの相方が何人も替わっていった、となっている。なるほど、だから印象が薄いのか。

それにしても、芸名に「平和」と堂々とつけるところがすごいなあと思う。「平和」って、結構重たいイメージがあるからね。
でも、とも思うのだ。重たいイメージは、僕らが勝手につけてるんじゃないだろうかと。
平和っていう言葉は、年々重みを持ってきているように思うけれど、そしてそれが決して悪いこととは言わないけれど、もっと軽々しくつかってもいいもんなんじゃないかとも思うのだ。
前のお題の「ことば」じゃないけれど、「重々しいから、滅多に使わない」では、言葉に負けてしまう。ますます「平和」が遠のいてしまうような気がする。

だから、もっともっと気楽に気軽に、しょっちゅう「平和」「平和」と言い続けることが大事なんじゃないか。物の名前にもいっぱいつけたらしい。
「平和まんじゅう」「平和うどん」「平和鉛筆」「平和扇風機」「平和洗濯機」「平和パチンコ」「平和カー」「平和自転車」「平和パソコン」「平和雨どい」「平和パンツ」「平和ブラジャー」「平和温泉」「平和歯ブラシ」「平和つまようじ」
どうだ、まいったか。
そして「平和ラッパ・日佐丸」。漫才師の名前なんて、最高じゃないか。平和ラッパがしゃべるボケを聴きつつ、「ああ、日本は平和だ」と思うのもいいんじゃないか。

こんなことを書くと、「日本人は平和ボケしているのだ」と言われるかも知れない。それでもいいよ。平和ボケの方が戦争ボケよりなんぼかマシ。戦争ボケになったら相手を攻撃せずにはいられなくなって、誰かを傷つけるのは間違いない。平和ボケなら自分が傷つくだけで済むじゃないか。平和ボケ結構。みんなで平和ボケになろう。ぼーっとしてる間にどこかの国が攻めてくる、ということはあまり考えないでおこう。なんとかなる、と高をくくっておこう。

どこかの国の言い伝えで、「眠る前に、隣りの人に「愛と平和」と囁いてみよう」というのがあった。本当にそんなことをしたら照れくさいけれど、大事なことは照れくさくてもなんでも、口に出して言わなあかんのかも。
大河ドラマの直江兼嗣の甲には「愛」と貼り付けてあるけれど(ほんま、貼り付けてあるという感じ)、「愛」はときどき闘争的だったり(愛のために戦うとか)、自己中心的だったりするから、心の底の方まで信じるというのが、あんまりできないのだなあ、僕は。愛のためなら何でも許される、というのはおかしいような気がする。だから愛国心がないとか言われるのか。面と向かって言われたことはないけど。
国を愛する気持ちはあるけどね。でも同時に、国が平和でありますように、とも願うなあ。

デーモン小暮閣下が、「夢は何ですか?」と訊かれて、真顔で(たぶん。真顔かどうか判断しにくいけど)、「世界平和」と言ったらしい。これ、いいなあ。いつか使ってやろうと思ってるんだけど、僕の将来の夢について興味がある人がいないので、使う機会はないままです。
でも、本気で、世界が平和になったら、どんなにいいだろうと思う。どれだけ暮らしやすいだろう。心を痛めることがなくなるって、どんな気持ちなんだろう。今この瞬間にも、地球のどこかで、飢えていたり苦しんでいたり悲しんでいたりする人たちがいて、その苦しみを他の人への攻撃という形で拭おうとしていると考えただけで、悲しくなる。
世界が平和になるなら、命をかけても惜しくないとさえ思うことがある。でも、僕ひとりの命ぐらいではどうも世界中に平和がやってくることはなさそうだ。目の前に神様(悪魔?)が現れて、僕の命と引き替えに世界を平和にしてやろうと言ってくれたら、ひょっとしたらその気になるかもしれないけれど、未だに神様にも悪魔にも出会ったこともない。だからもうしばらく、命は大事にしまっておこうと思っている。その時のためにね。


さて、次のお題。
実は今日、衆議院が解散しました。議長が「解散する!」と宣言したら、みんながなぜかバンザイをしていたよ。もちろん首相も。で、首相のバンザイの仕方が、どうにも安物のロボットのようにしか見えなかったのだ。
というわけで、次は「ロボット」でどうでしょう。

ぶたこ、コレ書いて~(^◎^)

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