2009年7月10日金曜日

19.「フォークギター」

暑い。ムシムシしている。セミも鳴き出した。昨日からクマゼミ。今日からアブラゼミも加わっているらしい。朝からわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃと近所の神社から聞こえてくる。夏だなあ。

フォークギターと夏。なんとなくしっくりくる。夏休みにギターをいっぱい弾いていたからだろうか。フォークギターを買ったのは中1の冬だったか。お年玉で買ったのが最初。ひょっとしたら、お年玉で買った初めての買い物かも。その前までお年玉を何に使ったのか、全く覚えていない。
ちょうどフォーク・ブームで、クラスにもギターを弾くヤツがいて、兄がクラシックギターを買ってもらっていて、自分にもほしかったのだ。兄はどうしてギターを買ってもらったのだろう。しかもクラシックギター。なぜクラシックギターだったのかは想像がつく。安かったのだ。フォークギターなら2,3万は下らなかった時代、クラシックの安物なら4,5千円で売っていたのだ。もちろん兄も(信じられないが父も)しばらくはギターの練習をしていたようだ。「禁じられた遊び」の最初の部分とか(最初しか聴いたことがない)。
やがて、兄の目を盗んで僕も練習するようになった。月刊芸能誌の「明星」の付録に「ヤングソング」というのがあって、その時流行っている歌の、コード譜なんかが載っていたのだ。それをじゃんじゃんと鳴らしながら歌ってみたりして。そこで覚えたフォークソングがいっぱいあった。フォークソング。ほとんど死語に近いな。やっぱりギターで弾き語りといえばフォークソングでしょう。昔の曲(イムジン河とか若者たちとかも、それで覚えたと思う)もいっぱい載っていたなあ。
中1の時(たぶん)、念願の自分のギター、しかもフォークギターを買ったのだった。メーカーなんか関係なく、その時のお年玉で買える値段のもの。どんなものがいいなんて分からないから適当に。そして血の滲むような練習を繰り返した。それまで弾いていたクラシックギターはガット弦。高い方の弦がビニール製の柔らかいものだった。だがフォークギターの高音の弦はスチール弦。細い針金だ。それを指で押さえる。始めのうちは指先に血が滲む。切れる。それでも我慢して弾き続けると、だんだん指先が硬くなってくる。弾きだこか。音も良くなってくるらしい。
ある程度弾けるようになると、それ以上努力したくなくなるのは僕のいつもの過程。コード弾き、アルペジオ、スリーフィンガーまでできるようになると、まあいい感じ。当時はクラスの中でギターが弾けるというヤツはそうはいなかったから、得意になっていたと思う。
フォークソングが全盛の時代。遠足とか修学旅行とかにギターを持ってるヤツは持っていくのがあたりまえ。歌集とかを作って(またまた「ヤングソング」のお世話になるのだ)、みんなで芝生の上に丸座になってシングアウトだ。ああ、青春。

高校生になっても同じ状態。まだまだフォークソングのシングアウト。ただ、ギターを弾けるヤツはいっぱいいて、中にはプロになろうかとかいうようなとんでもないテクニックを持ったヤツもいて、僕の出る幕はほとんどなくなってしまう。それでも、弾き語りは楽しかった。ひとりで楽しむのは、昔から好きなのだ。

今でもときどき、アコースティックギターの弾き語りには心惹かれる。ただし自分ではもうやりませんが。ギターもないし。指の弾きだこもいつのまにやら普通の指になってしまったし。一番弾いていたころは、指紋もなくなってたなあ。今ははっきり、本人確認ができるようになっている。

電子楽器の技術が上がって、シンセサイザーとかを使った演奏も好きだけど(プログレ大好き)、ときどき生の音楽がとても聴きたくなる時がある。サイモンとガーファンクルとか、ジョニ・ミッチェルとかの初期のころの録音を聴くと、心が落ち着く。そして時間が昔に戻るような気がする。懐かしい気持ち。ロックとかを聴いても「懐かし~」と思うのだけれど、それとは違う懐かしさを、アコースティックな音楽には感じるなあ。

そんな演奏を、こないだのアリスに期待したんだけど、やはりいろいろ手が込んでましたね。仕方のないことか。


こんなところでどうでしょう。
さて、次のお題ですが。今いちばん触れたくないもの。
「野球」
にしましょう。どうですか?

ぶたこ、コレ書いて~(^◎^)

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