2009年7月16日木曜日

21.「ことば」

「野球」という、アンチタイムリーなお題にもちゃんと答えてもらってありがとうございます。さぞかし書き辛かったことでありましょう。でもやっぱり、野球は楽しいのだ。

「ことば」とは、また幅広いテーマですな。
初めに思いついたのは「言霊」。言葉には不思議な力があって、そこには魂がこもっている。だからある言葉を口にすると、そこに宿っている魂が呼び寄せられるのだ・・・・おお、怖っ。
こういう話は昔からあったのかな。「ハリー・ポッター」でも同じような話が中心になっていたなあ。ヴァルデモートの名前は、みんなが言いたがらない。それを言うと本人が蘇るのではないか、今ここに現れるのではないかと恐れるから。
僕はそういう奇怪な現象は、信用はしていないけれど面白いなあと思う。信用してないんだけれど、いざとなったらそういう「呪いの言葉」みたいなものは言う気にはならない。「ひょっとしたら」という恐れも(弱気?)あるからなんだけど。

言葉には魂が宿っているかどうかは分からないけれど、言葉にいろんなイメージが宿っているのは間違いない。この交換ブログにしてもそうで、ひとつの言葉である「お題」から、お互いがイメージをふくらませて書いているわけだから。
人間の記憶は、映像であったりイメージであったりするけれど、ある言葉であったりもするのだな。ある言葉から、ひとつのイメージなり映像なり記憶なりが(おなじことか?)呼び戻されることもある。
さらに、同じ言葉を使っていると、違う人間でも同じイメージが浮かぶこともある。
「赤」というと、その色が思い浮かぶ。「木」というと、大きさに違いはあれ同じような植物を思い浮かべるだろう。
そうやって、同じイメージを同じ言葉で共有している。だから言葉が通じると意志が通じるのだな。

人間は長い長い時間をかけて言葉を生み出した。言葉をものにした、といってもいいかも。初めはものの名前なんかを言い表すために必要だったのだろう。言葉は初めから、コミュニケーションの道具として発達したのだ、きっと。
やがて、ものの名前だけじゃなく「感じ」も伝えるようになった。「ぞくぞくする」とか「気持ち悪い」とか。
さらに進んで、目には見えない、実体もないものにも名前をつけた。「心」とか「愛」とか「悲しみ」とか。それも言葉で言い表すようになった。
ここまで、あくまでも仮説。勝手な推論。

そういう「実体」や「実感」を表し伝えるはずだった言葉が、だんだんそれ自体として独立して、曖昧な使われ方をしているのが気になるなあ。
いろんな言い回し。「~させていただく」とかは、どうも馴染めない。「させてもらう」ぐらいでよさそうなものなのに。「~いたさないことを決めさせていただきました」何のことやら。へりくだりもほどほどに。

こういう「言い回し」の話になるとさらにややこしくなるので、これはここまで。次の機会に。機会があれば。
言っておくけど、「ことばあそび」みたいなことは大好きです。「さるさらう、さるさらさらう」(c)谷川俊太郎)とかね。

言いたかったのは、言葉が実体をはなれて、あたかもそれ自身で活動しているように思えることがあって、それは時によっては空しく聞こえたり、時によっては楽しく聞こえたりするっていうこと。
空しく聞こえることが多いけれどね。

言葉が乱れるとか、いつの世にも言われることだけれど、言葉を含めたコミュニケーションは日々変化していくものだから、新しい表現、新しい言葉が生まれるのは必然のことだと思う。残念だけど、そのなかで失われていく言葉もあるんだろうなあ。
「美しい日本語が失われる」と嘆く人も多いけれど、今使ってる日本語が昔のままじゃないし。源氏物語をすらすら読める人もほとんど居ないでしょう。あの時代と今とで、どれだけの日本語が変化していったことか。いや、明治から大正、昭和、そして平成と、このせいぜい100年足らずの間にも言葉はどんどん変化していってる。それに嫌悪感を抱いても無駄なこと。

やがて、何千年か何万年か先には、世界中の人たちが同じ言葉を話しているかもしれない。そうでなくても、世界の第1言語が何か決まったものがあって、ほとんどの人がその言語を話すようになる。そんな世界は、楽しいのか便利なのか気持ち悪いのか。今の僕には判断がつきかねる。いろんな人と苦労なくコミュニケーションが取れたら楽しいだろうけど、世界中が同じような言葉の感覚になるというのはなあ。まあそんな心配をする必要もないのだろうけれど。

ともかく。
こうやってパソコンでキーボードを叩くだけで、いろんな人にメッセージを送れるのも、先祖たちが言葉を作ってくれたおかげ。メッセージが(ほぼ間違いなく)届けられるのも、先祖たちのおかげ。コミュニケーションを取ることに力を注いだ先祖たちに、感謝しよう。


いつもどおりにまとまりのない文章になりました。
次はもうちょっと、具体的なテーマにしようかな。
昨日、眼がしょぼしょぼすると思ったら、伸びすぎた眉毛がまぶたにかぶさっていたのでした。ぶたこにカットしてもらってすっきり。
というわけで、次のお題。「眉毛」でどうぞ。

ぶたこ、コレ書いて~(^◎^)

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